5th Day 「通夜堂にて」

9月18日

4:00起床。

当然日の出前で辺りは真っ暗。テントから出ようとするが体が重い。だいぶ疲れがたまってきてるな…。テントをたたむために、とりあえず荷物を全部外に出す。友人からメールをもらっていたので返信。こんな時間に申し訳ない。昨日買ってたやきそばの残りで朝飯。テントをたたもうとするが周りが暗くてたたみにくい。

なんとか荷物をまとめて出発。その前に、前日お世話になった町内会長さんにお礼を言わねば。この時間にお訪ねするのはなんぼなんでも失礼なので、郵便受けにお礼を書いた納め札を入れ、5:00二十七番に向けて出発。ちょっと時間かかったな…。

国道55号を北上。1時間半ほどで二十七番の麓に到着。ここから距離としては4.5kmの道のりなのだが、標高は一気に430mまで登る。山道は急斜面に作られた棚田とビニールハウスが並んでいる。焼山寺や鶴林寺に比べて山深さは感じないが、坂は急。やはり自転車を押していくため速度は1/4に。途中から自転車は置いて遍路道に入る。遍路道といってもほとんど道なき道。木をかいくぐりながら札所を目指す。

名水・神峰の水。
7:33二十七番札所神峰寺到着。境内は山寺らしく緑があふれ、整然と手入れされた庭園が広がる。また境内には湧き水が流れている。コレが冷たくてウマイ。味としてはすごく透明感がある感じ。途中の自販機を我慢した甲斐があった。ここまで登った者でないと味わえない名水、ありがたみがある。本堂はさらに石段を上がったところ。遠く水の流れる音だけが聞こえる。静かな空間だ。納経を終えてペットボトルに湧水を汲んで下山。地面が湿っているので滑りやすく下りは特に危険。自転車に乗って、一気に下る。

再びR55に乗り、安芸市へ。タイガースのキャンプ地として有名(僕が阪神ファンやから知ってるだけ…?) 。市営球場横を通過する。キャンプシーズンだったら選手に会えたかも。そういえばストやるとかやらないとかどうなったんだろう。まあ今年の阪神はもう終わっちゃったからどっちでもいいんやけど。そう考えるとスポーツだけじゃなくて、今社会で何が起こってるのか全然わからん。改めて現実社会と切り離された「お四国」という異空間にいることを実感。

途中からR55沿いに自転車専用道に入る。安芸自転車道といって車やバイクは進入禁止。これが本来の遍路道だそうだ。すぐ左手が砂浜で道の両側には松林が続く。海岸沿いを走っていると、雨がぱらぱらと降ってきた。道の駅ヤ・シィパークについた頃にはかなりの本降り。止みそうにないので、雨の中カッパを装着して進む。二十八番大日寺手前にうどん屋発見。ここで早めの昼食。かけうどんをたいらげて再出発。店を出ると雨は上がっていた。短いが急な坂道を登り、11:47二十八番札所大日寺到着。門の前に遍路用品店があり、団体参拝客でごった返していた。店員の「はい!おつり5百万両!おおきに!」との声に粋を感じた。参拝を終え、実家に電話。泊めてもらう事になってた高知の親戚のお家へは1日遅れで着くと連絡。

二十九番国分寺への遍路道はかなり入り組んでいる。近道するため遍路道を進む。多分道に迷うだろうなと思っていたが、思っていたより数段早い段階で迷ってしまう。案内板が随所に置かれていて、親切心あふれる道だったのに…。自分の天性の方向オンチぶりに凹みながらも、小まめに道を尋ねて13:03二十九番札所国分寺到着。

三十番善楽寺前に咲く、色とりどりの彼岸花。
国分寺の奥の道を進み、県道384号へ。微妙に登り坂の逢坂峠を越え三十番の付近に着くが、道路全体を工事中でどっから入ったらいいのかわからず困った。細い道を奥に進み、14:02三十番札所善楽寺到着。境内は結構広い。参拝者だけでなく地元の人も多くお寺全体がにぎわっていた。地元の憩いの場にもなっているようだ。後で知ったのだが平成5年まで三十番札所はこの善楽寺と現在の奥の院・安楽寺の2ヶ所あったという。遍路もどっちに参拝すればいいのかと困っていたそうな。参拝を終え、自転車を置いてある駐車場へ戻ると、脇に彼岸花が咲いていた。しかも赤だけでなく黄色や白の彼岸花が。単にまだ熟してないのかもう枯れてるのかもしれないが、珍しさに写真をとる。

五台山展望台内。近くに植物園もあるらしい。
県道44号を南に向かい、三十一番竹林寺の五台山の麓に着く。車道を登るのは遠回りになるため自転車を置き登山道に入る。だが道らしき道はなく、なんとなく山を上に上に登っているといつの間にか五台山展望台敷地内に。ここから少し下ったところで15:19、三十一番札所竹林寺到着。参拝を終え下山しようとするが、どっから登って来たのかがわからないため、どっから下りたらいいのかがわからない。なんとなく道っぽいところに入ってみるが、巨大なクモの巣に引っかかり、あえなく断念。やっとの思いでもと来た道に帰還。

三十二番禅師峰寺境内より。夕暮れの土佐湾。
三十二番までは40分弱。急いで向かう。近所のあばあちゃんに道を教えてもらい麓に着く。ここもお寺までは遍路道を歩いていく。かなりの急坂と急な石段を歩き、大分日が傾いてきた16:33三十二番札所禅師峰寺到着。境内からは夕日に光る土佐湾が見渡せる。

三十三番雪蹊寺へは浦戸湾を渡って対岸へ辿り着かねばならない。時間的には厳しい、というかもう無理なので今日はここまで。とりあえず明日のことを考え、浦戸湾は今日のうちに越えておく。三十三番の近くに健康ランドがあり、1000円くらいで仮宿泊ができるらしいとの情報を持っていたので、今日はそこで泊まろう。浦戸湾越えには、浦戸大橋を渡るか県営の渡舟を利用するかの選択があるが、本来の遍路道であるという渡舟を使うことにする。つまり空海の時代からここの渡舟は続いているということか。何とも感慨深い。

渡舟乗り場に到着。次の便まで約20分ある。ちょうど船を待っていた地元のおじさんと出会う。これまでの旅のことを色々と聞かれ、今日はこの後どうするのかという話に。渡舟を降りて少し行ったところの健康ランドで寝るつもりと答えると、なんとそこはもう大分前につぶれてしまっていて、今はもうやってないという情報を頂いてしまう。この辺りでは他に野宿できそうなポイントはない。一瞬にして宿無しになってしまった。そんなこんなしてるうちに船が到着。途方に暮れるが、とりあえず乗る。どうしたものかと困っていると、三十四番種間寺に通夜堂があるということを聞かせてもらう。もしかするとそこで泊めていただけるかもということで、すぐさま電話。ちょっと遠いけどそれでもいいならということで了解していただく。ということで、今日は種間寺に泊めていただき、明日朝三十三番に戻って再び三十四番に戻るという変則ルートで行くことに。一応順打ちで回りたいので納経は順番通りに行うことにする。

午後6時ちょっと前に種間寺到着。もうあたりは真っ暗。お寺の方にご挨拶し、お寺からは離れの位置にある通夜堂に案内していただく。通夜堂という響きからかなり質素な部屋をイメージしていたのだが、入ってみるとかなり快適。畳が敷かれ布団も常備。電気もシャワーもあり、お湯までちゃんと出る。最悪その辺の川沿いで野宿も考えていただけに、天国のような環境だ。

ありがたくシャワーを使わせていただき、置いてあるタライと洗剤で手洗いの洗濯。手で絞るがあんまり脱水できず。明日までに乾くかな…。お寺のすぐ前のベンダーでパンとカップラーメンを購入して夕食。今日ってよく考えたら4時起きやったんよね。かなり疲れたなぁ…。今日はもう寝よう。布団気持ちいい〜。

20:30就寝。

21:53。「♪〜タッターラー ターラタッタラー〜…♪(←Cartoon Heroesの着メロ)」。携帯が鳴る。高校の友人たちから電話が。夢うつつの状態で電話に出るが、向こうはかなり出来上がっておられる様子。そういえば今日は名古屋で皆飲んでるとか言うてたな…。寝起きでテンション低くてスイマセンデシタ…。

22:10再就寝。



  納経    1800円(300円×6ヶ所)

  宿泊    0円
  入浴    0円
  洗濯    0円
  移動    なし
  食事朝  0円(やきそば(昨日の残り))
      昼  370円(かけうどん)
      晩  380円(カップラーメン・パン)
  その他  なし


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